へバーデン結節
『へバーデン結節』と言うのは非常に難儀な症状である。
いや、本日の患者様の症状がこの『へバーデン結節』だったから、と言うわけで。
指の先、第一関節が変形し曲がり、場合によっては固まってしまうという関節の疾患で、なにが厄介かと言えば『原因不明』というのがまた、この疾患になっている患者様をやたらと不安にさせるわけである。それに変形も嫌なものだが変形と関節が固まる前に、腫れと痛み、つまり炎症を伴うのも非常に厄介なのである。
- 指を曲げた際の炎症性の痛み
- 指に何かが当たっても痛い
- 炎症による腫れ
- 変形で指が曲がる。関節が固まる
- 水ぶくれのようなものが出る
手と言うのは使わない日など無い重要な部分で、それが痛い。動かしにくい。
・・・それは毎日が憂鬱になるどころではない。
前に患者様の声であげた方もこの症状で悩んでおられたが、医師曰く「固定すれば痛みは無くなる」と言われたらしい。
無論、確かに固まれば関節の痛みは無くなる。これは正しい。
しかし、指の先の小さい関節とは言っても動かなくなるのは生活するうえで非常に困る。
これまでの患者さんで、固まってから治療を依頼された方は様々な生活の困難を訴えてこられる。
食事の際に箸をしばしば落としてしまう。PCのキーを打ちにくい。絵を描いておられる方も筆が進まない、ギタリストの方は痛みで引けなくなった、ニットアーティストの方など作品を作るのが苦痛だ、等々。
生活から仕事、趣味まで、様々な支障が出るのである。
無論、関節が固まってから元に戻すのは不可能である。骨が癒着して骨の組織まで巻いてしまっているからだ。
故に、このへバーデン結節も早期発見早期治療が望ましいわけである。
また、このへバーデンもまた、前に書いた『外反母趾』の時のように別の部分の症状にも繋がることがある。
軽くは肩首の凝り、手首の痛み、肘関節痛、四十・五十肩、背部の広範囲な筋肉の凝りなど、やはり出る。
大事な指です。早い目に治療しましょうね。