肩こりとか四十肩・五十肩の話①
様々な諸先生が語られているが、肩の上腕二頭筋の腱がやれ損傷している、とかやれ肩甲骨の上の棘上筋という筋肉の障害であるとか、もうそんな教科書どおりな話をするのは面倒だし、ありきたりなのでしない。
実を言えば、この四十肩・五十肩は二足歩行をする我々人類のみしかならない人類特有の関節の症状である、という話である。
まず、猫や犬は四十肩・五十肩にはならないし、そんなのは見たことはない。また、人類に近いとされる動物である猿、それも類人猿にもそのようなケースは見られないのである。
下らないことを言うんじゃない、とか言われるかもしれないが、冗談で書いているわけではない。
結論から言おう。
人類は二足歩行に特化したために、腕を肩の線よりも上に上げることを日常でしなくなった、というのがその原因である。
図の猫を見ていただきたいが、四足歩行の猫は歩くときにはほら、前足を前に出さねば進めないのである。
つまり、日常的にそのように使っている。もちろん、完全な二足歩行ではない猿もそうであり、ゴリラですらナックルウォーク、つまり四つん這いで移動することが多い。
しかるに、人類が腕を上に上げるという機会は非常に日常生活では少なくなり、上げるとすれば『上の棚から物を取る時』とかそういう時ぐらいではないだろうか。
筋肉は日常的に使っていなければ衰えるものであり、二足歩行を手に入れた人類は、腕を上に上げることが少なくなり『肩こり』や、それどころか『四十肩・五十肩』になるかも知れないというリスクを得てしまった、というわけなのかもしれない。
(つづく)